SNSの功罪・SNSとの付き合い方についての大学入試小論文解答例

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SNSの功罪・SNSとの付き合い方についての大学入試小論文解答例です。

【問題】携帯電話やインターネットは今では世界中で必要不可欠なものとなった。そこでは社会がフラットであるが故に人間関係が鍵となる。インターネットは人間関係を広げるツールとして期待されたが、SNS などにより自己承認欲や人同士の繋がりの意識が強まったため、かえってその分断化を招いた。つまり、価値観は多様化したのに、人は今、価値観が同じで「いいね!」を共有できる人だけでつながろうとする傾向を強めている。この傾向を解決するためにはどうすべきか、あなたたが考える具体的解決策を850字以内で記述しなさい。

【ある人の解答】SNSの功罪・SNSとの付き合い方について

価値観が多様化したことで、「本当に自分はこれでいいの?」と不安が募るようになった。つまり、抽象的な他者に承認してもらえなくなったため、具体的な他者に承認してもらうしかなくなったことが背景にある。この解決策として、私たちが価値観の違う他者から必要とされ、自己有用感を持てる仕組みづくりが必要である。

価値観が同じ具体的な他者に意見を発信することは、自分の意見と類似したものが返ってくるため、送信者にとって安心感がある。その一方で、自分たちの意見に同調する意見が過度に集まることで、その見方や意見が正しいと思い込み、それが間違っている可能性があることに気づく機会を失いかねないのだ。自分の意見に間違いがある可能性に気づくためには、他人からの意見や評価を多く取り入れる必要がある。具体的に、インターネット上で自分が興味を持っている趣味に対するコミュニティに所属し、所属している人から意見や評価を得る。これにより、他者から必要とされていることを実感でき201
たしかに、同じ趣味のコミュニティに所属すれば、価値観が似ている人が所属している可能性が高く、結局意見が偏ってしまうかもしれない。しかし、趣味が共通であってもその趣味に対する考え方や活用方法は人それぞれなのではないだろうか。共通の趣味を持った人同士のコミュニティであれば、比較的所属しやすく、多様な価値観を受け入れやすくなる。つまり、抽象的な他者から承認を得ることだけでなく、必要とされているといった自己有用感を得ることができるのだ。

以上のように、価値観が多様化し、具体的な他者から承認してもらうしかなくなったという背景の解決策は、インターネット上で自分と同じ趣味を持つ人が所属するコミュニティに参加し、価値観の違う他者から必要とされている自己有用感を持てる仕組みづくりが必要だと主張する。大切なことは、他人の「いいね!」に囚われず、自分自身の価値や幸福を追求し、誰かに必要とされていることを実感することである。

【講評抜粋】SNSの功罪・SNSとの付き合い方について

自分の体験を入れることで書きやすさがあったと思いますし、説得力がある文章に仕上げることもできたと思います。

たとえば、
・具体的に、インターネット上で自分が興味を持っている趣味に対するコミュニティに所属し、所属している人から意見や評価を得る。これにより、他者から必要とされていることを実感できる。
・共通の趣味を持った人同士のコミュニティであれば、比較的所属しやすく、多様な価値観を受け入れやすくなる。つまり、抽象的な他者から承認を得ることだけでなく、必要とされているといった自己有用感を得ることができるのだ。
→この辺りで、体験談があれば入れることができますね。

【別の視点】SNSとの接触時間を減らす(同じ志望大学に実際に合格した人の例)
SNS上での承認欲求が精神的な健康に与える影響について、多くの研究が行われている。例えば、2019年のアメリカ心理学会の調査によると、SNSを頻繁に利用する18〜24歳の若者のうち40%が、不安や抑うつ症状を経験していると報告されている。また、2017年のカナダの研究では、SNS上での「いいね!」の数に一喜一憂することで、自己評価が低下し、長期的な精神的健康に悪影響を及ぼすことが確認されている。

このことからもSNSとの接触時間を減らすことも一つの対策になる。例えば、SNSを利用する時間を減らし、趣味の写真撮影に専念することで、写真コミュニティに参加することなどがある。そこでは、他のメンバーからのフィードバックを受け、自己有用感を感じるようになり、精神的にも安定するという効果が期待される。

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