世代間格差の大学入試小論文解答例【経済学部】社会科学系

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世代間格差の大学入試小論文解答例【経済学部】社会科学系です。

【問題】世代間格差は若者が重たい負担を被るという意味と、経済成長や雇用など環境に恵まれていないという意味がある。若者と高齢者の主張はどちらも理解できるが完全に格差をなくすことはできないし、公平性の主張も曖昧である。今の若い世代の負担を少しでも抑えるために、「世代間の負担の分かち合い」を組み込んだ社会制度を作り上げ、世代間格差の縮小あるいは緩和を目指すことを人々の共通認識とするべきである。
若者は高齢者を支えるべきかどうか、その理由や方法について、あなたの意見を、800字程度で述べなさい。

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世代間格差の小論文解答例

(主張)若者だけでなく、一人ひとりが高齢者を支えるべきである。

(理由)なぜなら、若者だけに限定することで若者は自分の世代だけが高齢者を支えなければいけないと責任感を感じてしまうし、逆に高齢者は、自分は支えられる身だからと安心しきって若者のすねをかじるだけになってしまうからだ。

(事実)高齢者も若者も、社会全体で力を合わせて高齢者を支えることで負担が重いと感じることは減るはずである。
⇒「はず」でなく、客観的なデータなどを取り上げて、言い切った文章だと説得力があがります。

(具体策1)若い世代の負担を減らすためにはまず、消費税を増やすという方法があげられる。消費税は誰もが知っている、全員が平等に納めなければいけない税である。消費税は徐々に上がっているが、消費税が一番国民から平等に取れる税金なので、これによって高齢者を支えられるように増税をする。そして今若者が支払っている保険金を減らす。高齢者は批判をするかもしれないが、「世代間の負担の分かち合い」を意識した制度である。負担を分かち合って高齢者を支えることで若い世代の感じている不満や負担も減り、良い社会を気づくことが出来るだろう。
⇒「一人ひとりが高齢者を支えるべきである。」と主張したのだから、一人ひとりが高齢者をどう支えるべきかの具体策を記述すべきですね。

(具体策2)もう一つの方法としては、他人を支えるのでなく自分で自分を支えるという方法だ。これはみんなで高齢者を支えるのではなく、将来自分が年老いたときに、今まで自分が積み上げてきたお金で生活をするということである。こうすることで自分が若いときに払ったお金と、自分が高齢者になったときにもらうお金の金額が全く違うなんてことはないし、若いときにコツコツためていれば老後に安定した暮らしが保証される。これは「世代間の負担の分かち合い」ではなく、自分自身の老後のためのものである。そもそもの負担に関する世代間の格差もなくなる。しかし、これは逆を言えば若いときにきちんとためておかなければ老後は困ってしまうのも明らかであるし、いつこの制度に切り替えるかというところも問題になる。

(まとめ)今のままでは若者の負担は大きいので、社会全体で問題に取り組むべきである。

世代間格差の小論文の採点と解説

<採点>
50/100点

<解説のハイライト>
今回のポイントは、根拠や具体策の記述になるわけですが、今回は、その具体策の事実誤認がありそうなので、【消費税の逆進性】を参照してください。また、【新たな視点➊➋➌】も今後の参考になると思います。

世代間格差の小論文の添削一部公開

【添削①】
(原文△)なぜなら、若者だけに限定することで若者は自分の世代だけが高齢者を支えなければいけないと責任感を感じてしまうし、逆に高齢者は、自分は支えられる身だからと安心しきって若者のすねをかじるだけになってしまうからだ。
(修正案)なぜなら、若者だけに限定することで若者は自分の世代だけが高齢者を支えなければいけないと責任感を感じてしまう。また、一方で、高齢者は、自分は支えられる身だからと安心しきって若者のすねをかじるだけになってしまうからだ。
⇒一文が長いかな。「~し、~。」という文のつなぎ方をすると長くなるので、なるべくやめましょう。

【消費税の逆進性】
高所得者ほど可処分所得に占める消費支出の割合は低いので、消費支出に課税すると、可処分所得に対する税の割合は所得が上昇するほど低下することになってしまう。このため、(略)

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