再生可能エネルギーについての大学入試小論文解答例|エネルギー転換をどう論じるか

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再生可能エネルギーは、地球温暖化やエネルギー安全保障の観点から、現代社会で最も重要なテーマの一つとなっている。大学入試の小論文でも頻出分野であり、科学技術・経済・環境政策など多面的な視点が求められる。本記事では、再生可能エネルギーの定義や種類、導入の背景、課題と展望を整理しながら、論理的な小論文の書き方と解答例を紹介する。

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再生可能エネルギーとは|種類・必要性・課題と今後の展望

自然の力を使って繰り返し得られるエネルギー「再生可能エネルギー」。脱炭素社会の実現やエネルギー安全保障の観点から導入が進む一方で、技術的・制度的な課題が残ります。本記事では基本的な種類から日本の現状、課題、そして今後の対策までを整理して解説します。

再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギーとは
再生可能エネルギー(再エネ)とは、太陽や風、水、地熱、バイオマスなど、自然の営みにより継続的に得られる資源をエネルギー源とするものを指します。化石燃料と異なり枯渇しにくく、二酸化炭素排出量を抑える点で地球温暖化対策上重要です。

再生可能エネルギー図解
バイオマスは、動物・植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源のことです。例として、木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどがあります。ただし、石油などの化石燃料を除かれていることが前提です。

再生可能エネルギーの主な種類と特徴

再生可能エネルギーの主な種類と特徴

  • 太陽光発電:設置の自由度が高く分散導入に向く。昼間や晴天に発電が集中する。
  • 風力発電:洋上風力や陸上風力がある。立地により発電量が大きく変動する。
  • 水力発電:大規模ダム型から小水力まで幅広い。出力が安定しやすいが環境・土地問題が生じやすい。
  • 地熱発電:連続稼働が可能で安定性が高い。開発には地熱資源と地元合意が必要。
  • バイオマス:廃棄物や農林業残渣を活用できるが、燃焼方式やサプライチェーンの整備が鍵。

再生可能エネルギーの導入の背景と必要性

再生可能エネルギーの導入の背景と必要性
地球温暖化対策としての脱炭素は主要な理由です。さらに、化石燃料の輸入依存を減らしてエネルギー安全保障を高めるという観点も重要です。災害時の地域レジリエンス強化や、地域経済の活性化を目的とした分散型エネルギー導入も進められています。

日本の現状(概略)

日本の現状(概略)
日本では太陽光発電の導入が最も進んでおり、地方を中心に分散型の設備が増えています。政府や自治体は再エネ比率の向上を掲げ、制度面での支援や固定価格買い取り制度(FIT)などの施策が取られてきました。しかし、安定供給や送電網の問題、土地利用の調整など現場での課題も残ります。

再生可能エネルギーの主要な課題

再生可能エネルギーの主要な課題
再生可能エネルギーの主要な課題

1. 発電の不安定性

太陽光や風力は天候・時間帯で発電量が変動するため、需給バランスの確保が難しくなります。

2. 蓄電・送電インフラの不足

大規模な蓄電設備や柔軟な送電網(スマートグリッド)の整備が遅れている地域があり、発電地と消費地のミスマッチが生じます。

3. 経済性とコスト回収

初期投資や維持管理コストが高いケースがあり、事業の採算性をどのように確保するかが課題です。

4. 環境・地域調整

森林や農地の変更、景観・生態系への影響、地元住民との合意形成が必要です。

技術・制度面の対策と今後の展望

  • 蓄電技術の進展:リチウムイオン電池をはじめとした蓄電池の普及で変動の吸収が期待される。
  • スマートグリッドと需要側管理:ICTを活用し、需要と供給をリアルタイムで調整する仕組みの構築。
  • 分散型エネルギーの推進:地域単位での電力自給やマイクログリッドの導入で地域防災力を強化。
  • 政策・制度の整備:固定価格買取制度の見直しやインセンティブ設計、送配電網の規制緩和・整備。
  • 技術革新と他技術との組合せ:水素やカーボンリサイクルと組み合わせることで、より広域での脱炭素化が可能になる。

まとめ

再生可能エネルギーは脱炭素化とエネルギー自立の鍵を握る一方、供給の安定化・経済性・環境調整など多面的な課題があります。これらを解決するには、技術革新、制度設計、地域との協働が不可欠です。政府・企業・住民が役割を分担しつつ、持続可能なエネルギー社会の実現を目指すことが求められます。

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【ある人の例】再生可能エネルギーについての大学入試小論文解答例

地球温暖化が進み続ける事により、水不足による農作物生産の減少と食料不足や、気候変動による生物多様性の変化や健康障害など様々な悪影響が予測される。このような地球温暖化に対処する方法は、化石燃料から再生可能エネルギーへの完全乗り換えであると私は考える。

現在、図から読み取れるように、既に再生可能エネルギーへの転換など各国で地球温暖化対策が行われているが、依然として火力発電など、化石燃料を主資源としている国も少なくない。再生可能エネルギーの課題である、高コストで天候に左右されやすいことなどが大きな足かせとなっているからである。

私は特に、バイオマス燃料の普及が、地球温暖化の抑制だけでなく、再生可能エネルギーの課題解決につながると思う。バイオマス燃料は、廃棄物や木材によって得られるためさらに、加工過程を少なくすることが可能な材料の発見や材料として使用する食料などの範囲拡大をめざす事により、低コスト、安定した資源確保の実現が可能になるだろう。

バイオマス燃料に限らず、再生可能エネルギー全てにおいて開発研究が進めば、化石燃料に頼っている現状を変え、地球温暖化の抑制につながると考える。

【アドバイス】再生可能エネルギーについての大学入試小論文

1.導入部分の明確化
現在の状況と問題提起をより明確に伝えると、主題を理解しやすくなります。

例えば
「地球温暖化が進むことで、世界規模で農作物の生産減少や生物多様性の喪失が進行し、人々の生活や健康に深刻な影響を及ぼす可能性が高まっている」
といった具体例を含めると良いでしょう。

2.因果関係の整理
「図から読み取れるように」とある部分は文章の中で唐突に感じられるため、少し説明を補うと良いです。

例:「世界各国では再生可能エネルギーへの移行が進んでいるが、依然として化石燃料に大きく依存している国も少なくない。これは、再生可能エネルギーのコストの高さや安定性の欠如が課題となっているからである。」
といった形で、状況と課題を明確に分けて記述すると流れが良くなります。

3.具体例の追加
バイオマス燃料の特徴やメリットについては説得力がありますが、具体的なデータや実例(例えば「日本では木材チップを利用した発電が普及しつつある」など)を追加すると、信憑性が増します。

4.締めくくりの強化
最後の段落で、「再生可能エネルギー全般の研究が進むことで現状を変えられる」としていますが、やや抽象的です。

「バイオマス燃料の普及が進めば、廃棄物削減や地域経済の活性化といった副次的な効果も期待できる」
など、具体的な期待効果を挙げると、読者の共感を得やすいでしょう。

5.語句の洗練
「現在、図から読み取れるように」という表現は、やや口語的に感じられるため、「図表に示されるように」や「現状のデータによれば」といった形式の方が文章全体の調子に合うと思います。

【全体修正案】再生可能エネルギーについての大学入試小論文

地球温暖化の進行により、農作物の生産減少や食料不足、生物多様性の喪失、健康被害など、人類を取り巻く環境に深刻な影響が及ぶと予測されている。これらの問題に対処するためには、化石燃料の使用を削減し、再生可能エネルギーへの全面的な移行を推進することが必要である。

現在、各国で再生可能エネルギーへの転換が進められているが、依然として火力発電など化石燃料に大きく依存する国も多い。その主な原因は、再生可能エネルギーが高コストであることや、天候に左右されやすいことなど、技術的・経済的な課題が存在するためである。図表に示されるデータからも、この傾向が明確に読み取れる。

こうした状況を打開する方法として、私は特にバイオマス燃料の普及に注目している。バイオマス燃料は、廃棄物や木材など再生可能な資源から得られるエネルギーであり、廃棄物削減や地域経済の活性化といった副次的な効果も期待できる。また、加工過程を簡略化する新技術の開発や、使用可能な資源の範囲拡大を進めることにより、低コスト化と安定的な資源供給の実現が可能となる。

さらに、バイオマス燃料に限らず、再生可能エネルギー全般において研究開発を加速させることで、化石燃料への依存を脱却し、地球温暖化の抑制が可能となると考える。技術革新を通じて、環境に優しいエネルギー社会の実現を目指すことが、持続可能な未来への第一歩である。

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