大学入試小論文「食料問題についての考察・解答例その3」です。
<課題>日本の食料自給率の低さについて、あなたの考えを600字以内で述べよ。
<前提確認>
日本の食料自給率の低さについての解答例
現在、日本の食料自給率の低下した状態が続いているが、私は、将来的日本がさらなる食料不足に陥る可能性があることを懸念する。
その理由は他国で、食料が輸出できない状態に陥った場合、日本への輸入が止まってしまう可能性があるからだ。
日本は世界有数の食料輸入国である。もし。日本の主な輸入相手であるアメリカから食料が届かなくなると日本の食生活は大きな影響を被るだろう。アラブ諸国による石油危機も日本に影響を与えた一例だ。相手に依存するということは当然それだけのリスクを背負うことになる。
現在、世界では、急激な人口増加による食料飢饉が問題とされている。今、東アフリカを中心に約4000万人のものを人々が水不足の問題に直面している。異常気象による農作物の不作や紛争などの影響で状況は悪化し、人々の食事や水を得ることができないままである。現在の総人口約70億人だが、さらに増加し飢餓で苦しむ人も増えるだろう。その場合、いつか日本に食料を輸出する余裕はなくなるかもしれない。これが実際に起こらないように日本は自分たちの力で日本人を賄えなければならないと考える。
食料自給率を高めるためには少子高齢化による後継者不足、TPP問題によるここ数十年の農業の衰退している傾向を解決する必要がある。
日本の食料自給率の低さについての講評一部抜粋
- 漢字のミスに気を付ける ×落ち入る ○陥る 依存を依然と書いて立った。
- 二字熟語意識する。 ×今 ○現在
- 接続語「~が、」は使わない。一文が長くなります。 「~だ。しかし~」とする。
構成を考える必要があります。ただ、知っていることを思いつきで、どんどん書いている印象。いろいろ書くのでなはなく、数を絞って、それを深堀りをして方が得策です。最後に「解決する必要がある」と述べているが、具体的な例があったほうが説得力が増す。
そもそも、なぜ食料自給率が低いのがいけないのかという考察もあってもよかったかもしれない。少なくとも、他の国から輸入をするということは、その相手国の経済にはいい影響を及ぼしているのでないか。そして、我々も、安くその食材を食べることもできている。そのあたりに対する反論があってもいいのではないか。
知識はあることが分かる文章ですが、「構成」を考え「内容を絞り、深堀り」することで、よりよい論文になります。今回は、合格には値しない論文でした。
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