【大学入試小論文】道徳教育に関する解答例と書き方のポイント|現代社会における意義を考える

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大学入試の小論文では、「教育」や「人間形成」に関するテーマが頻繁に取り上げられます。その中でも「道徳教育」は、生徒の人格形成や社会的規範の習得に直結する重要なテーマとして、出題されやすい分野の一つです。
本記事では、大学入試小論文で「道徳教育」をテーマにした際の解答例を紹介します。現代社会における道徳教育の役割や課題、論述の構成方法についても解説するので、志望校対策にぜひ役立ててください。

【2019年度】天理大学医療学部推薦の小論文解答例「道徳教育」です。前組織である天理医療大学医療学部の改題となります。
【問題】道徳について述べた『新しい道徳』(北野武)を読み、問2.あなたの今までに受けた「道徳教育」についてのあなたの考えを述べよ。

【改題】道徳教育は、あなたにとってどんなものか述べなさい。
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道徳教育についての大学入試小論文解答例

 私にとって道徳教育とは、人間が社会の中でより良く生きるための「指針」である。人は日常生活において、物事を善か悪かで判断する場面に多く直面する。その判断の基盤となるものの一つが、学校教育を通じて培われる道徳的価値観であると考える。

 しかし、道徳教育は常に中立的かつ絶対的な善を示すものとは限らない。教育の内容は、教える側の価値観や時代背景に大きく左右される。例えば、かつての日本においては、国家に忠誠を尽くすことが道徳的とされてきたが、現代では個人の尊重や人権の尊重が重視されている。このように、道徳教育は社会や時代の変化と切り離すことができず、教育を受ける側は、指導者の価値観を少なからず受け入れることになるのである。

 この点において、道徳教育は一方向的に知識を注入するものではなく、むしろ多様な価値観を提示し、それを踏まえて生徒自身が思考する契機を与えるべきであると考える。教える側が「唯一の正解」を押し付けてしまえば、生徒は主体的に考える力を失い、結果として形式的な道徳の暗記にとどまってしまう危険性がある。逆に、善とは何かを多面的に考えさせることで、生徒は他者の立場を理解し、自らの行動をより良い方向へ導く力を養うことができる。

 また、道徳教育における「善」とは、個々人の利益にとどまらず、より多くの人にとっての幸福を追求するものでなければならない。そのためには、教員自身も絶えず学び続け、社会の多様な価値観に触れながら授業を構成する必要がある。例えば、ディスカッションやグループワークを取り入れることで、生徒は異なる考えに触れ、共通理解を模索する力を培うことができる。このような学びは、単なる知識の伝達を超え、実社会での判断力や倫理観を支えるものとなるだろう。

 以上のことから、道徳教育とは教師が一方的に「正しい価値観」を与えるものではなく、生徒に自ら考えさせ、多様な善を模索させる営みであるべきだと結論づける。人間がより良い社会を築いていくためには、価値観を共有しながらも異なる考えを尊重し、相互理解を深める姿勢が不可欠である。道徳教育はその基盤を形成する重要な役割を担っているのである。

道徳教育についての大学入試小論文講評一部公開

論文では、道徳教育を生活の指針と捉え、個々の選択に影響を与える重要な要素と位置づけています。ただし、道徳の善悪は主観的であり、教育者の価値観に左右されると指摘されています。

【高みを目指して】
この視点から道徳教育は教育者に一方的に権限を与えてしまう可能性があると懸念しています。善に対する共通の認識の確立と個々の考えへの影響を踏まえつつ、道徳教育の適切なバランスを模索する必要があったと言えます。

道徳教育についての大学入試小論文添削一部公開

もったいないのが、その理由・根拠がなかったこと(道徳教育とは、人間が生きる際のヒントとなるものとありますが、その理由は?具体例は?)です。
(略)
今回の論文は、意見を並べるだけの展開になっているので、理由や根拠。それに対する自身の具体的な体験など記述できれば、よかったです。

【大学入試小論文】道徳教育に関する書き方のポイント

【大学入試小論文】道徳教育に関する書き方のポイント
大学入試の小論文では、教育や人間形成に関連するテーマが頻繁に出題されます。その中でも「道徳教育」は、生徒の人格形成や社会的規範の理解に直結する重要なテーマであり、教育学部に限らず全学部共通で問われることがあります。ここでは「道徳教育」を題材に小論文を書く際のポイントを解説します。

1. 出題意図を理解する

「道徳教育」をテーマとする小論文は、単に道徳が大切だと述べるだけでは不十分です。出題者は受験生に以下の力を求めています。

  • 教育の役割を社会的な視点で捉える力
  • 価値観の多様化を踏まえた論理的思考力
  • 自分の考えを明確に表現する力

つまり、道徳教育の意義や課題を社会背景と関連づけて論じることが重要です。

2. 論じ方の基本構成

小論文では以下の三段構成を意識すると説得力が増します。

序論:現代社会の背景や道徳教育の必要性を提示する
例:「いじめや情報モラルの問題が深刻化する中で、学校における道徳教育の重要性は高まっている」

本論:意義や課題、具体的な事例を踏まえて考察する
例:「一方的な価値観の押し付けではなく、生徒が主体的に考える場を設ける必要がある」

結論:自分の立場を明確にし、今後の方向性を示す
例:「多様な価値観を尊重しながら、社会の一員として責任を持つ姿勢を育む道徳教育が求められる」

3. 論点を広げるための視点

道徳教育を論じる際には、以下のような切り口を盛り込むと深みが出ます。

  • 学校教育の役割:知識の習得だけでなく、人間性を育む場である
  • 社会的背景:SNSトラブル、いじめ、地域社会とのつながりの希薄化
  • 教育方法の工夫:討論型授業、体験学習、異文化理解
  • 課題:価値観の押し付け・形式的授業に終わる危険性
4. 注意点
  • 「道徳は大切だ」といった抽象的な結論だけでは弱い
  • 具体例(学校での出来事や社会的問題)を交えると説得力が増す
  • 「現代社会でなぜ必要なのか」という背景を常に意識する
まとめ

「道徳教育」をテーマにした小論文では、背景を示した上で、意義と課題を多角的に考察し、自分の立場を明確に述べることが重要です。単なる理想論ではなく、現実の教育現場や社会状況を踏まえた論述が高評価につながります。

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