サステナブルツーリズムについての大学入試小論文解答例

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サステナブルツーリズムについての大学入試小論文解答例です。

【問題】2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている持続可能な開発目標(SDGs)には17の国際目標がある。この国際目標において、サステナブルツーリズムが貢献できると考えられる目標を1つあげ、その目標を達成するために取り組むべき課題とその解決策について850字程度で述べなさい。
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【解答】サステナブルツーリズムについての大学入試小論文

SDGsにある17の目標の中で、観光の分野において貢献できると考えられる目標は、「11住み続けられるまちづくりを」である。この目標の課題として、経済・環境・社会のバランスがとれていないことが挙げられる。解決策として、サステナブルツーリズムに沿ったツアーの提供を行うことが必要である。なぜなら、旅行者だけでなく地域住民も満足し、自然環境も守りながら住み続けられるまちをつくらないといけないからである。

持続的な観光に取り組むためには、いくらその地に経済効果があったとしても、自然環境や住民コミュニティといった社会文化が保てなければ意味がない。沖縄県は、言わずと知れた観光名所ではあるが、観光客の増加と比例して、ごみのポイ捨てが増加し、地域住民を悩ませているというニュースを見たことがある。この問題は、沖縄県に限らず、さまざまな観光地でも生じているものだ。観光客がマナーを守り、環境だけでなく地域住民も満足となる旅行にするには、サステナブルツーリズムに沿ったツアーを行えばよい。具体的には、観光客がその地の伝統文化や観光資源を体験してもらう。観光客は、本物の体験をしたくて観光しているため、このツアーに満足する。

さらに、地域住民にとっても、伝統文化を知ってもらえることに喜びを感じるだろう。実際、石川県では、九谷焼体験ツアーがあり、ろくろ回しや絵付けを体験することができる。このように、地域に根差した伝統文化を住民が伝え、それを観光客が知り、体験してもらうことで、その地域の経済効果も期待できるのだ。

以上のように、サステナブルツーリズムに沿ったツアーを観光客に提供することによって、旅行者だけでなく、環境や社会を保ち、住み続けられるまちづくりに貢献できると主張する。観光客にとっての観光地は、その地の住民にとっては、観光場所ではなく生活の場であることを常に意識しないといけない。今後は、地域住民も満足できるような観光地に取り組むことが重要である。

【講評抜粋】サステナブルツーリズムについて

【添削】
(原文○)観光客は、本物の体験をしたくて観光しているため、このツアーに満足する。
(修正案)観光客の多くは、その地域ならではの体験をしたくて観光しているため、このツアーに満足すると考える。
⇢修正案のようにするのが無難かな。観光客全員でないよね?本物の体験とは?と突っ込み要素が2つもありそうなので。

<より高得点を目指して>
沖縄県のごみ問題や石川県の九谷焼体験ツアーの具体例は良いですが、もう少し具体的な成功事例やデータを追加すると説得力が増します。

<例文>
例えば、京都市では観光客の増加に伴い、ごみ問題が深刻化したが、2017年に「京都観光マナー向上計画」を策定し、観光客に対するマナー教育やごみの分別指導を徹底した結果、ごみのポイ捨てが大幅に減少した。具体的には、計画実施後の2年間でポイ捨てごみの量が約30%減少したというデータがある。このように、具体的な対策を講じることで、観光による負の影響を軽減することができる。

観光客がマナーを守り、環境だけでなく地域住民も満足となる旅行にするには、サステナブルツーリズムに沿ったツアーが有効である。具体的には、観光客がその地の伝統文化や観光資源を体験するプログラムを提供することが挙げられる。例えば、石川県では九谷焼体験ツアーがあり、ろくろ回しや絵付けを体験できる。このように、地域に根差した伝統文化を住民が伝え、それを観光客が知り、体験することで、その地域の経済効果も期待できる。

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