【平成26年度】北九州市立大学地域創生学群の小論文解答例「リーダーシップ」

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2014年度【平成26年度】北九州市立大学地域創生学群の小論文解答例「リーダーシップ」です。

問題改題】課題文を参考にしながらリーダーシップのあり方について、自分の経験などの具体例を挙げながら、あなたの考えを800字以内で述べなさい。
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【ある人の例】リーダーシップのあり方の小論文解答例

明るい社会をつくるためには社会に属する全ての人がリーダーシップを持つべきである。リーダーとは「チームの使命を達成するために、必要なことをやる人」であり、「自説が採用されること」よりも「成果を出すこと」が優先する人だ。このような責任感があるメンバーでチームを組織することができると、多くの仕事が分担でき、生産性の高い成果を上げることが可能になる。

実際、高校の部活動を通して、チームに属する全員がリーダーシップを持つ重要性を学んだ。チームで駅伝大会に出場した際、故障の影響で練習することができず、自ら志願してチームのサポート役に回った。落ち込む気持ちもあったが、チームの勝利のために自分自身で判断したことに誇りを持ち、走るメンバーを懸命に支えた。大会後、走ったメンバーの一人が「緊張と不安でいっぱいだったけれど、サポートがあったから安心して走り切ることができた。ありがとう。」と声を掛けてくれた。走ることができなくてもサポートでチームの力になれたことを強く感じ、自分の役割を責任を持って果たすことの大切さを実感した。

この経験を通して、生活の中で自ら誰かのためにできることがないか、アンテナを高くして過ごすことを意識している。床に落ちている小さなゴミを拾い、困っている人を見かけると迷わず声を掛けた。すると、笑顔の輪が自然と広がり、元気が湧いた。自分から誰かのために行動する意識は、学校生活や企業などの組織に関わらず、社会全体で求められている重要なものだと感じた。

確かに生きていると、余裕がなくて、誰かを気遣えなかったり、自分のことで精一杯になったりすることもある。しかし、そのような状態を誰かが支えることで、苦しむ人を少しでも救うことができる。だから、明るい社会をつくるためには社会に属する全ての人がリーダーシップを持つべきである。

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【添削・アドバイス】リーダーシップのあり方の小論文解答例

1.冒頭の定義をより具体的に
冒頭で「リーダーシップ」や「リーダー」を定義していますが、この部分が少し抽象的です。「成果を出す」とありますが、具体的にどういう成果か例を挙げると、伝わりやすくなります。

修正案「リーダーとは『チームの使命を達成するために、必要な行動を率先して行う人』であり、その行動は時に全体をまとめ、時に支える役割に徹することを指す。つまり、リーダーシップとは単に指示を出すのではなく、状況に応じて柔軟に行動する責任感と主体性を持つことだ。」

2.具体例における背景説明
駅伝の経験を述べた部分は説得力がありますが、少し具体性を加えるとより臨場感が出ます。例えば、故障の程度やサポート役として行った具体的な行動について補足するとよいでしょう。

修正案「駅伝大会に向けた練習中、足の筋を痛めてしまい、本番に出場することができなかった。そのため、補給係やタイム計測を担当し、メンバーの練習の成果が十分に発揮できるようサポートに徹した。」

3.「リーダーシップ」を一般化して議論を深める
個人の経験が中心となっているため、後半部分で社会全体の例や視点を少し加えると、主張に厚みが出ます。

追加案「例えば、職場や地域活動においても、各自が自分の役割に責任を持ち、状況に応じたリーダーシップを発揮することで、より大きな成果を生み出すことができる。日本の伝統的な祭りなどでは、多くの人がそれぞれの役割を全うし、一丸となって成功を目指す。こうした姿勢は、日常生活や現代社会にも応用できる。」

4.結論をさらに明確に
結論部分で「全ての人がリーダーシップを持つべき」と繰り返していますが、少し平易なので、具体的な行動例を伴わせるといいです。

修正案「だからこそ、社会に属する全ての人がリーダーシップを持ち、小さな行動でも他者を支える意識を持つべきである。ゴミを拾う、小さな声に気づく、挨拶を交わす――こうした行動が積み重なり、明るく思いやりのある社会が実現すると信じている。」

5.全体の流れを滑らかに
各段落が独立していてわかりやすい反面、次の段落との繋がりが少し弱い印象があります。段落の最後に次への繋ぎを加えると、より論理的に感じられます。

例「この経験は、リーダーシップが特定の人だけでなく、全ての人に必要なものであることを教えてくれた。では、日常生活において私たちが意識すべきことは何だろうか。」

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【全体修正案】リーダーシップのあり方の小論文解答例

明るい社会をつくるためには、社会に属する全ての人がリーダーシップを持つべきである。リーダーとは、「チームの使命を達成するために、必要な行動を率先して行う人」であり、その行動は時に全体をまとめ、時に支える役割に徹することを指す。つまり、リーダーシップとは単に指示を出すのではなく、状況に応じて柔軟に行動する責任感と主体性を持つことだ。このような責任感があるメンバーでチームを組織することができれば、多くの仕事を分担し、生産性の高い成果を上げることが可能になる。

実際、高校の部活動で駅伝大会に出場した際、この重要性を学んだ。練習中に足を痛めたことで走者として出場することができず、自ら志願して補給係やタイム計測を担当した。落ち込む気持ちはあったが、チームの勝利のために自分の役割を果たすことに徹し、走るメンバーを懸命に支えた。大会後、あるメンバーから「緊張と不安でいっぱいだったけれど、サポートがあったから安心して走り切ることができた。ありがとう」と感謝の言葉をもらい、自分の行動がチームの力になれたことを強く実感した。この経験は、リーダーシップが特定の人に限られたものではなく、全員が持つべきものであることを教えてくれた。

その後、日常生活においても、自ら誰かのためにできることがないかアンテナを高くして過ごすことを意識している。例えば、床に落ちている小さなゴミを拾う、困っている人を見かけたら声を掛けるといった小さな行動を続けた。すると、自然と笑顔の輪が広がり、周囲に元気を与えられることに気づいた。リーダーシップを持つことは学校生活や企業に限らず、地域社会や家庭でも求められる重要な姿勢であると感じている。

確かに、私たちは生きる中で余裕を失い、誰かを気遣えないこともある。しかし、そのような状況を誰かが支えることで、苦しむ人を少しでも救うことができる。ゴミを拾う、小さな声に気づく、挨拶を交わす――こうした行動が積み重なり、明るく思いやりのある社会が実現すると信じている。だからこそ、社会に属する全ての人がリーダーシップを持ち、他者を支える行動を意識すべきである。

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