挫折や困難を克服した経験についての大学入試小論文解答例です。
挫折や困難を克服した経験についての小論文解答例
挫折や困難という言葉を聞くと、悪いイメージが思い浮かぶ。しかし、人生において一度は経験しておくべきだ。なぜならば、挫折や困難から得られるものがあるからだ。
では実際に、どのようなものが得られるのだろうか。小学4年生から6年間、卓球に没頭していた。中学の部活動では部長もし、最後の夏の大会に向けて熱くなっていた。しかし、挫折を経験したのは、その大会の3ヶ月前だった。坐骨神経痛を患い、整体師の先生からは早く治っても2ヶ月はかかると言われたのだ。
「もういいや」と諦めかけていた時に脳裏に浮かんだものがあった。それは、部長としての責任感と、6年間懸命に励んできた自分の姿だった。諦めかけていた弱い自分を押し殺し、完治に全力を注いだ。すると1か月前に治ったのだ。けれども困難はまだ続いた。大会2週間前に風邪を引いたのだ。咳が止まらず声も出しづらくなった。負けず嫌いな私は、大会前に、このような状況に陥ってしまったことが悔しかった。何とかしようと、毎日のように病院に通い、ネブライザーという咳を止める機械で大会の前日に治ったのだ。
私はその時2つのことを感じだ。それは、周りの環境に恵まれていたことに感謝することと、最後まで諦めなければ運が味方してくれるということだ。したがって、挫折や困難から乗り越えた先にある経験は、人生の宝となるのだ。
挫折や困難を克服した経験についての添削一部公開
「周りの環境に恵まれていたことに感謝すること」ことについて、もう少しわかりやすく記述できるとよかったです。原文のエピソードから想像してアドバイスすると、
・整体師が懸命に治療してくれて大会までに完治したこと(これは想像)
・担当医が、ネブライザーという咳を止める機械を提案しれたこと。
・連日、病院まで送り迎えしくれた親(これも想像)
・見かねた部員たちからの励ましがあった(これも想像)
以上のことは、私に勇気をくれた。そのことには本当に感謝している。
などといった内容かな。
【添削➋】
「では実際に、どのようなものが得られるのだろうか。」と述べているので、「何を得られたか」明記したほうがいいですね。原文を参考にすると、最後の行は「挫折や困難から乗り越えた先にある経験は、人生の宝を得ることになる。」というような締めになるでしょう。
【添削➌】
(原文×)咳が止まらず声も出しずらくなった。
(修正○)咳が止まらず声も出しづらくなった。
⇒辛い(つらい)から派生ですね。
(修正◎)咳が止まらず声が出にくかった。
⇒原因と結果としたら、こちらがいですね。(原因)咳が止まらない(結果)声が出にくい
【相反するので注意】
・諦めかけていた弱い自分を押し殺し
・負けず嫌いな私は
⇒前者は「部員たちの励ましもあって」などプラスの言葉にするといいでしょう。
【全体修正文】
挫折や困難という言葉を聞くと、多くの人は悪いイメージを思い浮かべるかもしれない。しかし、これらの経験は人生において一度は必要だと考える。なぜなら、挫折や困難から得られるものが非常に多いからだ。
私は小学4年生から6年間、卓球に熱中していた。中学では部活動の部長を務め、最後の夏の大会に向けて全力を注いでいた。しかし、その大会の3ヶ月前に坐骨神経痛を患い、整体師から早くても2ヶ月は治療が必要だと言われた。この時、「もういいや」と諦めかけたが、部長としての責任感や6年間の努力が頭をよぎり、私は諦める自分を押し殺し、治療に専念した。その結果、大会の1か月前には完治することができた。
しかし、困難はまだ続いた。大会2週間前に風邪を引き、咳が止まらず声も出しにくい状況に陥った。部員たちの励ましもあって、悔しさを感じながらも毎日病院に通い、ネブライザーでの治療を続けた。そして、大会前日には症状がほぼ治まった。
この経験を通じて私は二つのことを学んだ。まず、周りの環境に恵まれていることに感謝すること。次に、最後まで諦めなければ運が味方してくれるということだ。このように、挫折や困難から乗り越えた先にある経験は、人生の貴重な宝となるのだ。
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