大学入試において、政治経済学部への進学を希望する受験生にとって「志望理由書」は合格を左右する重要な要素です。しかし、どのように自分の思いや学びたい意欲を具体的に文章化すればよいか悩む人も少なくありません。本記事では、政治経済学部の志望理由書作成のポイントを分かりやすく整理し、実際の解答例も紹介します。これを参考にすれば、説得力のある志望理由書を作成し、入試で自信を持って臨むことができます。
大学入試|政治経済学部志望理由書の書き方ポイント
具体的な興味・関心を明示する

「政治や経済に興味がある」だけでは抽象的です。
例:「地方自治体の財政運営に興味があり、地域活性化のための政策について学びたい」
自分が学びたいテーマや問題意識を具体的に書くことで説得力が増します。
学問を通して何を学びたいかを示す

単に興味を述べるだけでなく、「大学で学ぶことで何を得たいか」を明確にする。
例:「政治経済学部での統計分析や政策評価の手法を学び、地域政策の提案力を身につけたい」
将来の目標・進路との関連を示す

大学での学びと自分の将来計画をつなげる。
例:「将来は地方公務員として地域社会の課題解決に貢献したい」
学んだ知識をどう社会で活かしたいかを書くと志望理由として一貫性が出ます。
大学・学部選びの理由を明確にする

どの大学の政治経済学部だから学べるのかを具体的に示す。
例:「貴学は地域政策や公共経済の研究が盛んで、実践的なインターンシップも充実しているため、自分の目標に最適だと考えた」
自身の経験や背景を絡める

学校生活や課外活動、ボランティア経験などを活かすと文章に説得力が出る。
例:「高校の模擬国会で地域課題を議論した経験から、政治経済学を深く学びたいと考えた」
文章の構成を意識する

序論(興味・関心) → 本論(大学で学びたい内容・学部選びの理由) → 結論(将来の目標) の流れが読みやすい。
読む人がスムーズに理解できるよう、段落ごとにテーマを明確にする。
政治経済学部の大学入試志望理由書の例
私は、貴学の政治経済学部への進学を強く希望します。高校で地理を学ぶ中で、各国の政治・経済・産業構造が、現代の地域格差や都市問題にどのように影響しているのかに深い関心を抱きました。地理は、生物学・宗教・歴史など多岐にわたる学問と密接に関連しており、横断的な視点から地域の発展や社会課題を考察することを可能にします。特に、発展途上国における経済格差や都市問題に注目してきました。マニラ郊外のごみ処分場で、生活のためにごみから金属を拾い集める子どもたちの写真を目にした際には、日常生活の安全や教育環境がいかに恵まれているかを再認識するとともに、社会構造や政策の不平等が個人の生き方に直結する現実に強い問題意識を抱きました。
私は、この現状をより学問的に理解し、特に中国の都市部と農村部の経済格差や、フィリピンにおける教育格差が労働問題や地域経済に与える影響を研究したいと考えています。そのためには、政治経済学部での理論的な学びと、現地の実態に即した調査・分析の両方が必要であると考えます。
貴学を志望する理由は、まず実践的な英語教育プログラムが充実している点です。授業を通じて英語で議論を行い、理論やデータを自らの言葉で表現する経験を重ねることで、国際的な視野を持ちつつ、自分の考えを正確に伝える力を磨けると考えています。また、貴学の留学プログラムを活用し、フィリピンを訪れて現地の生活環境や教育制度を自ら体験し、その学びを国内外に発信することで、発展途上国の課題や解決策について多くの人々に知ってもらうことを目指します。
さらに、少人数制のゼミナールにおけるフィールドワークやディスカッションを通じて、他者の視点や多様な価値観に触れ、複雑な国際問題や地域課題を多角的に捉える力を養いたいと考えています。この過程で、自身の強みである積極性とコミュニケーション能力をさらに発展させ、実践的に課題解決に取り組む力を身につけることができると確信しています。
以上の学びを通じ、私は発展途上国の経済発展と地域社会の持続可能性に貢献するための知識と経験を深めたいと考えています。そして将来的には、国際機関やNGOでの活動を通じて、教育格差や労働問題の改善に携わり、地域と国際社会の双方で持続可能な発展に寄与する人材となることを目指しています。貴学での学びは、その目標を実現するための最適な環境であると確信しております。
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