大学入試の面接や自己推薦書では、自分の「長所」を適切に伝えることが大きなアピールポイントとなる。自信を持って話すことは大切だが、具体性やエピソードが伴わないと印象には残らない。本記事では、大学入試で評価される「長所」の伝え方や書き方のコツ、注意点、そして使える例文を紹介する。自分らしさを表現し、面接官に好印象を与える準備をしよう。
長所の書き方・答え方
長所と強みの違いを理解する
- 長所:本人がもともと持っている優れた資質や人柄、性格
- 強み:高校時代の活動を通して身につけたスキルや能力
面接官は長所を聞くことで、あなたの基本的な性格や人となりを知りたがっています。大学の校風や求める人物像とマッチしているかを判断する重要な要素です。
よくある長所一覧

- 努力家
- 粘り強い
- 協調性
- 負けず嫌い
- 向上心
- 気配り
- 責任感
- コミュニケーション力
- 集中力
- 柔軟性
- リーダーシップ
- 計画性
自分の長所が分からない場合は、上記の一覧から「これは自分に当てはまるのでは?」と考えてみましょう。過去の経験を振り返り、具体的なエピソードと結びつけることが大切です。
客観性の視点を取り入れた構成を意識する
最もアピールところを絞って、それについて客観性の視点も大事にすること。また、それをどう大学生活で生かしていくのかを記述すること。これらがポイントになってきます。あれこれとアピールするのではなく、的を絞ろう!
- 第一段階(自分のセールスポイント)
- 第二段落(セールスポイントの裏付け・展開)
- 第三段落(セールスポイントを大学でどう生かすか・まとめ)
以上のように3段落構成にすると、わかりやすく伝わりやすくなります。
PREP法による構成もその1つ

- Point…結論(長所を明確に)
- Reason…理由(なぜその長所なのか)
- Example…具体例(エピソード)
- Point…結論(どう活かすか)
PREP法のメリット
- 説得力のある話し方ができる
- 相手に伝わりやすい構成
- 面接だけでなく大学入学後でも使える
- 限られた時間で要点を伝えられる
差別化のポイント
- 具体的な数字を使う…「3年間継続」「学年3位以内」など定量的な表現
- 苦労した経験も含める…困難を乗り越えた体験で説得力をアップ
- 大学での活かし方…入学後どう貢献できるかを明確に
- オリジナリティ…他の人とは違う独自の視点や経験
成功のための最終チェック
- 一貫性の確認…他の提出書類との整合性をチェック
- 文字数の調整…指定文字数の9割以上を目指す
- 第三者の視点…家族や友人に読んでもらい意見を聞く
- 面接対策…書いた内容について深掘り質問の準備
最後に
長所は自分を売り込む重要な要素です。企業が求める人物像を理解し、自分の経験と照らし合わせながら、説得力のある内容を作成しましょう。準備をしっかり行えば、必ず良い結果につながります
長所の書き方・答え方とその合格者の実例
私の長所は、逆境を恐れない精神力です。
私は幼稚園時代から硬式テニスを続け、中学時代からは全国大会に毎年団体戦で出場するという経験を重ねてきました。多くの試合を経験する中で培われたのが、どんなプレッシャーの中でも冷静さを失わず、自分の力を最大限発揮する「物怖じしない精神力」です。特に印象的だったのは、高校2年の体育大会団体戦決勝です。相手にマッチポイントを2本握られる絶体絶命の場面で、この試合に敗れればチームの敗北だけでなく、インターハイへの道も閉ざされるという状況でした。しかし、私は守りに入ることなく自分のプレーを貫き、強気で攻め続けた結果、逆転勝利を収めることができました。この経験を通じて、困難な状況でも自分を信じる大切さを学びました。
最終学年となる3年時には、この精神力を活かして、自身の技術向上だけでなく、部員たちの技術指導やメンタル面のサポートに力を注ぎました。試合で培った経験を伝え、チーム全体の総合力を底上げすることに努めたことで、チームの一体感が生まれ、個々の成長にもつながったと感じています。
この「物怖じしない精神力」は、大学生活でも大いに役立てられると考えています。新しい環境で他の学生との交流を積極的に行ったり、講義やディスカッションで自分の意見を発信したりする際にも、この経験を基盤として臆することなく挑戦していきたいと思います。
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