失敗した経験についての大学入試小論文解答例です。
失敗から学んだことについて(解答例)
私の失敗経験は、外国人の旅行客に道案内を上手にできなかったことだ。私が中学3年生の時、地元の駅に訪れていた旅行客にとある観光スポットまでの道を尋ねられた。当時私は英文を書くことはできても、話すということには苦手意識を抱いており、はっきりと説明することができず、結局身振りで伝えることになってしまった。その人はなんとか理解してくれたようだったが、英語を話せないと思われたととても恥ずかしく思ったのを覚えている。
その後、私は英会話力の向上を目指すべく努力を重ねた。例えばオンラインの英会話レッ スンであらゆる話題について先生と話したり、学校のALTも積極的に会話をしたりした。そして高校2年生で出会った外国人旅行客に道を尋ねられた時、私ははっきりとそこまでの道順を伝えることができた。
私が学んだことは、できないことにも積極的に取り組めば可能になるということだ。大学生活においても苦手なものにほど積極的に取り組むようにしたい。
失敗から学んだことについて(添削一部抜粋)
2点、指摘事項があります。
➊失敗の定義は人それぞれですが、論文や面接ではあえて、自分の短所(傲慢・自信過剰)だったことを披露する必要はなかったように思えます。または、それは失敗というより、それは短所ではないかと捉える採点者(教授)もいるかもしれません。
→なので、何かに挑戦したが、思い通りいかなかった経験(=失敗)と捉え論述していることが望ましいです。特段、挑戦したことがなかった場合は、今回のような論文の内容でも構いません。
➋バランスを意識しましょう。
「失敗→どう乗り越えたか(成功)→大学でどう生かすか。」の展開が柱だと思いますが、「どう乗り越えたかのところ」がちょっと軽いかな。そのところを出題者側としては、もう少し具体的に知りたいのだと思います。
なので、今回の内容を採用すると、「私は反省し、常に謙虚に、 そして組んでいる人に頼り、相互に協力をするようにした。」のところを
・どのように反省したとか。
・あなたにとって、謙虚とは?それを説明するとか、
・人に頼り、相互に協力することで、どうなったとか。
など、具体的に記述してみましょう。
さら高みを目指して
さらに高みを目指すのではれば、主観的指標(今回は、道順を教えられた)だけでなく、客観的指標があればさらに説得力が増しましたね。自分のことを記述するときには、覚えておいてください。
偶発的(受動的)な失敗なので、繰り返しなりますが自発的な挑戦した失敗でもよかったですね。
<今回の客観的指標の例>
・英検、TOEIC、英会話検定に挑戦して合格したなど
・副次的に、学校の英語の成績も上がったなど
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