SDGs達成に向けての大学入試小論文解答例

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SDGs達成に向けての大学入試小論文解答例です。

(問)SDGs達成に向けて、農業が貢献できるとあなたが考える「番号」と「目標」を図1から3つ挙げて記しなさい。さらに、どのように取り組みを行えば、それらの目標を達成できるか、あなたの意見をそれぞれ200字以内で述べなさい。
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SDGs達成に向けて

2.飢餓をゼロに

【ある人の解答】私は飢餓をゼロにするための取り組みとして食料自給率の向上が挙げられると思う。日本は食材の半分以上を輸入品に頼っている。しかし、その内の約三割は廃棄されており、食品ロスが発生しているのが現状だ。食料自給率の向上は、輸入量を減少させ、食品ロスとして廃棄されていた分の食料を飢餓に苦しむ人々に供給することを可能にするだから私は、食料自給率の向上は飢餓を無くすことに繋がると考える。

(講評一部抜粋)
SDGsは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標なので、日本に限定(食料自給率がどこの国を指しているのかわからないので日本としたのですが)するのはどうだろういう印象。飢餓ゼロの優先順位としては、食糧不足にある発展途上国からが先ではないでしょうか。

食料自給率を、各国の食料自給率と捉え直したとしても、その場合は矛盾が生じます。
各国が食糧自給率を上げ、各国が輸入量を減少させると、食糧の輸出が上位を占める発展途上国の経済を成り立たなくなります。かえって、飢餓の人を増加させるのでは?

また、食品ロスの原因は、輸入のしすぎ(企業は輸入したものを売りさばかないと利益が出ないので、輸入量は適量に調整しているのでは?)というより
・過剰除去…野菜の皮を厚くむき過ぎるなど、食べられる部分まで捨てる
・直接廃棄…保管しておいた食品の消費期限切れや賞味期限切れなどで手つかずのまま捨てる
・食べ残し
これらが多いということだと認識しています。

私は飢餓をゼロにするための取り組みとして環境ストレスに強い作物の開発が挙げられると思う。作物の栽培に必要な条件を満たしにくい気候のため、農作物が十分に栽培できない発展途上国が存在する。水不足、高温、乾燥に強い作物の開発を行うことで過酷な気候条件での栽培が可能になる。だから私は、環境ストレスに強い作物の開発が飢餓問題の解決に繋がると思う。

8.働きがいも経済成長も

【ある人の解答】私は先端技術を用いた農業を若者が行うことで働きがいと経済成長に繋がると考える。近年、農業への関心が薄れている若者が多い。高齢化の進む農業社会で、先端技術を扱うことが苦手な人も多い。AIを中心とした先端技術を使用した農業に若者が働きがいを感じることで、高齢の農家に使い方を教える社会を実現させることが大切だ。だから私は、働きがいと経済成長のために先端技術を使うべきだと思う。

(講評一部抜粋)
ここもそうですが、日本に限定すると内容は花丸です。SDGsは、国際目標ですし、地球全体から見れば、人口爆発しているわけでして。そもそも、農業をしたいのに、どうすればいいかわからない国や村などもありそうですよね。農業がない国に農地を整備する→農業者の雇用を増やす→農業立国として経済成長を果たすというのが、よくある回答例に思われます。

15.陸の豊かさを守ろう

【ある人の解答】私は陸の豊かさを守るために、有機栽培の促進が必要だと思う。農薬などの化学物質は本来、土壌に存在していない物質が含まれているため、持続可能な農業に不向きだ。しかし、形や大きさを重視するあまり、農薬を使う農家が多いことが現状だ。有機栽培は土の負荷を減少させ、作物の栄養を向上する利点がある。だから私は、有機栽培を行うことで陸の豊かさを守ることができると考える。

(講評一部抜粋)
内容はいいのですが、これはどこ国を指しているのだろう。先の2つも含めて、もっと地球を俯瞰した記述の仕方がいいように思います。あくまで、SDGsは、国際目標ですね。地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っているわけでして。今回の段落では、あとどうやって、有機栽培の促進するのかを具体策もあるとなおよかったです。

(修正案1)
陸の豊かさを守るために、現在農業を行っている国において、土の負荷を減少させ、作物の栄養を向上させる有機栽培の促進が必要だと思う。これまでの農薬を使用した農業は、持続に不向きだ。有機栽培の促進には、各国の基準を合わせた導入への補助金や有機農業を前提にした品種(タネ)の開発も必要になってくると考える。このようにして、有機栽培を行うことで陸の豊かさを守ることができると考える。

(修正案2)
私は気候変動の対策としてバイオ燃料の普及が挙げられると思う。大量の二酸化炭素を排出する化石燃料は使用頻度が高く、地球温暖化の原因となり、気候変動を引き起こしている。持続可能な社会の実現のためには、遺伝子組み換え技術を用いてトウモロコシやサトウキビの生産量を増加させることで、バイオ燃料の使用量を増加させることは可能だ。だからバイオ燃料を普及させるべきだ。

合わせて確認 【大学入試小論文】SDGs国際目標達成のための解決策についての解答例

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