【2021年度】龍谷大学社会学部の小論文解答例「高齢者問題」

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【2021年度】龍谷大学社会学部の小論文解答例「高齢者問題」です。

【問題】我が国の高齢者問題について、その現状と課題と対策を800字以内で述べよ。

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【ある人の解答例】龍谷大学社会学部(2021)の小論文解答例

我が国における高齢化率、2021年現在 29.1%である。この割合は2045年には 36.8%、2065年には 38.4% という時代を迎え、年々高齢化が加速していく。このような社会の下、高齢化によって、どのような問題が起きるのだろうか。

高齢者問題の課題は大きく二つある。1つ目の課題は、高齢化が進むことによる経済成長と社会保障制度についてである。高齢化及び少子化が進行し、総人口に占める 労働人口の割合が低下すると経済など様々な分野で成長力が低下してしまう。また、高齢者人口が、労働人口を上ると結果的に医療や介護費を中心に。社会保障に関する給付と負担のバランスが崩壊する恐れが考えられる。この問題の解決ために、高齢者の健康寿命を延ばすための予防医療が必要になる。具体的には政府主導による高齢者特有の疾病や健康増進に関する調査や研究を進めていくべきである。

2つ目の課題は、老人ホームや介護施設の不足である。高齢者数が増加すると、必然的に介護施設に入所する人が増え、施設や 老人ホームが不足してしまう。この課題を解決するために、2つの施策があると考える。1つ目は 民間やNPO、社会福祉法人が運営するグループホームの受け入れを拡大させることである。また、在宅介護の充実も必要である。具体的に、ホームヘルパーが要介護者の自宅に訪れる訪問介護や日帰りの介護サービスであるデイサービスを充実させることである。2つ目は、人材不足の解決に取り組むこともある。特に介護の仕事は、賃金水準が低く、勤務時間が長く、力仕事が多いという印象が持たれる傾向がある。そのために、賃金アップや柔軟なシフト体制の確立が必要になると考える。また、AI や介護ロボットにより、介護の作業効率や作業負担の軽減も必要になるだろう。

以上が、我が国の高齢者問題についての現状と課題と私が考える対策である。

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【アドバイス抜粋】龍谷大学社会学部(2021)の小論文の添削・アドバイス

■内容の深掘り
内容はよくまとまっていますが、知っていれば、いくつかの具体例やデータを補足すると説得力が増します。

補足例:
・健康寿命の延伸:具体的な成功例として「フレイル対策」や「地域包括ケアシステム」の導入事例を挙げる。
・人材不足:外国人介護士の受け入れや技能実習生制度の現状に触れる。

■結論の強化
最後の段落をもう少し力強く、未来への展望を示す形にすると、全体が締まります。

修正例:
「以上が、我が国の高齢者問題についての現状と課題、および私の考える対策である。」

「以上、高齢者問題の現状と課題を述べた。これらの課題解決には、政府・地域社会・民間企業が連携し、持続可能な制度や社会づくりを目指す必要がある。高齢化が進む社会を『課題』と捉えるだけでなく、新たな『可能性』として発展させるための柔軟な発想と協働が求められている。」

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【全体修正案】龍谷大学社会学部(2021)の小論文の全体修正案

我が国における高齢化率は2021年現在29.1%である。この割合は2045年には36.8%、2065年には38.4%に達すると予測されており、高齢化は今後も加速していく。このような社会において、高齢化はどのような問題を引き起こすのだろうか。以下に、高齢者問題の現状と課題、そしてその対策について考察する。

1つ目の課題は、経済成長と社会保障制度のバランスである。高齢化および少子化の進行によって、労働人口の割合が低下することは、経済成長力の低下を招くだけでなく、医療費や介護費を中心とした社会保障費の増大にもつながる。このような状況では、社会保障制度の給付と負担のバランスが崩壊し、制度そのものの持続可能性が損なわれる可能性がある。

この問題を解決するためには、高齢者の健康寿命を延ばす予防医療の推進が必要である。具体的には、政府が主導して高齢者特有の疾病や健康増進に関する調査・研究を進め、地域レベルでの健康教育や介護予防活動を拡充すべきである。また、医療技術の進歩を活用し、高齢者が自立して生活できる環境を整えることも重要である。

2つ目の課題は、介護施設の不足と人材問題である。高齢者の増加に伴い、介護施設の不足が深刻化している。施設入所を希望する高齢者の増加に対し、既存の施設数では対応しきれない状況が予測される。この問題を解決するためには、以下の施策が考えられる。

第一に、民間企業やNPO、社会福祉法人が運営するグループホームの受け入れを拡大し、在宅介護サービスを充実させることである。具体的には、ホームヘルパーによる訪問介護や、日帰りで利用できるデイサービスを地域ごとに整備し、高齢者が住み慣れた環境で必要な支援を受けられる体制を構築することが求められる。

第二に、介護分野の人材不足の解消が必要である。介護の仕事は「賃金が低い」「労働時間が長い」「体力的に厳しい」といったイメージがあるため、賃金アップや柔軟なシフト制度の導入が急務である。また、AIや介護ロボットの活用によって作業の効率化と負担軽減を図ることで、現場の魅力を向上させるべきである。

以上、高齢者問題の現状と課題について述べた。これらの課題を解決するためには、政府、地域社会、民間企業が一体となり、持続可能な社会保障制度や介護体制を構築する必要がある。高齢化社会は「課題」としてのみ捉えるのではなく、新たな「可能性」として地域活性化や医療技術革新の契機とする柔軟な発想が求められている。我が国は、高齢化が進む中で、すべての人が安心して暮らせる社会の実現を目指すべきである。

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