【2021年度】立命館大学産業社会学部の小論文解答例「外国人子供教育」です。
【問3】(略)現在、外国人の子供の教育を拡充させる努力が、国や自治体などで行われている。このような社会的動向に対して、あなたはどのように考えるか述べなさい。
【ある人の解答例】立命館大学産業社会学部(2021)小論文解答例
私は、外国人の子供の教育を拡充させる努力が国や自治体で行われている。社会的動向に対して、賛成である。なぜなら、今後より少子高齢化の影響で外国人労働者が増加するに伴い、海外にルーツを持つ子供も増えていくと予想されるからである。
近年、日本では少子高齢化の影響により今後、労働人口が減少していき、経済が衰退していくため、外国人労働者の受け入れを行ってきている。本文中にもあるように 2019年4月から施行された在留資格特定技能により、多くの受け入れが見込まれるため、日本語指導がより必要になってくると考える。
一方で、外国人労働者の受け入れは言葉や生活習慣の違いから、トラブルに発展する恐れがあるという意見もあるだろう。しかし、日本語指導を受け入れ体制をはじめとする教育を受ける機会を整備することで、未就学者を引き起こす可能性を抑えることができるようになる。海外のルーツを持つ子供たちが多く就職することにより 、将来の日本の労働人口問題を解決する解決できる大きな駆け足になると予想される。
よって、私はこのような社会的動向に賛成である。
【アドバイス】立命館大学産業社会学部(2021)小論文
1. 導入部分を簡潔にする
冒頭部分が少し冗長に感じられるため、シンプルに要点をまとめましょう。
例:「私は、国や自治体による外国人の子供の教育拡充の取り組みに賛成である。この理由は、少子高齢化の影響で外国人労働者とその子供の増加が見込まれるためである。」
2. 事実や背景情報の説明を整理
2段落目での「少子高齢化」と「特定技能」に関する説明は重要ですが、文が長くなり過ぎているため、要点を明確にする必要があります。
例:「少子高齢化により労働人口が減少する日本では、経済衰退を防ぐために外国人労働者の受け入れが進んでいる。その一例として、2019年4月に施行された特定技能制度が挙げられる。これに伴い、外国人労働者の子供たちへの日本語指導の必要性が高まっている。」
3. 反対意見への対応を明確にする
3段落目では、反対意見に対する反論がやや曖昧です。「未就学者を引き起こす可能性」などの表現が具体性に欠けるため、言いたいことを明確にしましょう。
例:「一方で、外国人労働者の受け入れにより、言葉や生活習慣の違いからトラブルが発生する可能性を懸念する声もある。しかし、日本語指導をはじめとする教育機会の整備によって、言語や文化の壁を乗り越え、社会への円滑な適応を促進できる。これにより、学校への未就学や社会的孤立といった問題を未然に防ぐことが可能である。」
4. 結論部分を強化
未来への展望を加えても構いません。
例:「以上の理由から、外国人の子供への教育拡充は、日本の将来において必要不可欠な取り組みである。多文化共生社会を実現し、労働人口問題を解決するためにも、教育を通じた外国人子供の支援は引き続き強化されるべきである。」
【全体修正案】立命館大学産業社会学部(2021)小論文
私は、国や自治体による外国人の子供の教育拡充の取り組みに賛成である。この理由は、少子高齢化の影響で外国人労働者とその子供の増加が見込まれるためである。
少子高齢化により労働人口が減少する日本では、経済衰退を防ぐために外国人労働者の受け入れが進んでいる。その一例として、2019年4月に施行された特定技能制度が挙げられる。これに伴い、外国人労働者の子供たちへの日本語指導の必要性が高まっている。
一方で、外国人労働者の受け入れにより、言葉や生活習慣の違いからトラブルが発生する可能性を懸念する声もある。しかし、日本語指導をはじめとする教育機会の整備によって、言語や文化の壁を乗り越え、社会への円滑な適応を促進できる。これにより、学校への未就学や社会的孤立といった問題を未然に防ぐことが可能である。また、教育を受けた外国にルーツを持つ子供たちが日本社会で就労することで、将来的な労働人口問題の解決にも貢献できると考える。
以上の理由から、外国人の子供への教育拡充は、日本の将来において必要不可欠な取り組みである。多文化共生社会を実現し、労働人口問題を解決するためにも、教育を通じた外国人子供の支援は引き続き強化されるべきである。
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