酪農学園大獣医学類の小論文解答例「理想の獣医師像」

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酪農学園大獣医学類の小論文解答例「理想の獣医師像」改題です。

【問題】あなたが考える理想の獣医師像を記述しなさい。
【改題】都道府県が獣医師資格を持つ職員の確保に苦慮しており,その背景として業務増加と低所得があることについて述べ文章を読み,あなたが目指す獣医師像を述べよ。
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【ある人の例】理想の獣医師像について

近年、獣医師業界では産業獣医師の不足が問題視されている。小動物臨床医の割合は増加している一方で、産業獣医師の割合が減少している。原因として、ペットブームによる産業獣医師の減少を背景に、業務増加とそれに見合わない所得があげられる。この問題から獣医師として何が必要なのだろうか。また獣医師としての理想像は何なのだろうか。

一般に、小動物臨床医は猫や犬などのペットとして飼われている動物たちの健康を守る仕事であり、産業獣医師は、牛や鶏などの家畜動物の健康を守る仕事である。やはり、診察する動物たちをみても小動物臨床医の方が身近に感じる。そのことから、近年のペットブームとも重なり、小動物臨床医の割合が増加している心理的要因だと思う。

では、産業獣医師は私たちの身近にない存在なのだろうか。先ほども述べたように産業獣医師は家畜動物の健康を守る。裏を返すと、これは私たち消費者の健康を守ることである。例えば、私たちは、牛肉・豚肉などを購入する際、海外産よりも少し値段の高い国産の肉を選ぶことが多い。なぜなら、安全で美味しいという安心感があるからである。他には、卵を買うとき海外産のものはないことがあげられる。これは、海外では生卵を食べない。その背景には、海外の養鶏場の衛生環境から食中毒などを引き起こす可能性があるため食べないという状況が生まれた。産業獣医師の仕事はペットを飼っていない人にも身近なものであることがわかる。

産業獣医師を取り巻く状況は、以上のようであるが、私の獣医師としての理想像は、所得よりも命を守る獣医師である。守るべき命や救える病気があるならば、助けを待っている動物たちの所へ行きたい。結果として、消費者である私たちの安全や安心を守ることにもつながる。だからこそ、私は産業獣医師となり多くの動物の健康を守りたい。

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【添削・アドバイス】理想の獣医師像について

1.導入部分の強化
現在の産業獣医師不足の状況をより具体的なデータや事例で示すといいですね。

例文「近年、獣医師業界において産業獣医師の不足が深刻な問題となっている。実際、2022年の調査によると、産業獣医師の数は過去10年間で約30%減少している。これに対し、小動物臨床医の数は増加傾向にあり、この不均衡が業界全体に影響を及ぼしている。」

2.心理的要因の説明
小動物臨床医が人気である理由について、ペットブームだけでなく、社会的な影響やメディアの影響なども考慮すると、より深い分析ができます。

例文「小動物臨床医が人気を集める背景には、ペットブームだけでなく、SNSやメディアによるペットの可愛さや愛らしさの強調がある。これにより、多くの人々がペットとの生活を重視し、そこに関わる獣医師への関心が高まっている。」

3.消費者との関連性の強調
消費者が産業獣医師の存在をどのように認識しているかについて、具体的な例やデータを交えると説得力が増します。

例文「小動物臨床医が人気を集める背景には、ペットブームだけでなく、SNSやメディアによるペットの可愛さや愛らしさの強調がある。これにより、多くの人々がペットとの生活を重視し、そこに関わる獣医師への関心が高まっている。」

4.結論部分の明確化
理想の獣医師像についてもう少し具体的なビジョンや、産業獣医師としてどのような活動を通じて命を守りたいのかを詳しく説明すると、より感情に訴える内容になります。

例文「私の理想とする獣医師像は、単に所得を追求するのではなく、命を守ることに重きを置く獣医師である。具体的には、農場や養鶏場での健康管理や、感染症の予防に取り組むことで、助けを必要とする動物たちの命を救う活動を行いたい。」

5.文体の一貫性
文章全体のトーンを統一し、専門的な用語を使う場合は、その説明も加えると、読みやすさが向上します。

例文「産業獣医師の仕事は、専門的な知識と技術を必要とする。そのため、獣医師としての責任を自覚し、常に最新の情報を学び続ける姿勢が求められる。これにより、消費者や動物たちに対して信頼される存在となることができる。」

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【全体修正案】理想の獣医師像について

近年、獣医師業界において産業獣医師の不足が深刻な問題となっている。実際、2022年の調査によると、産業獣医師の数は過去10年間で約30%減少しており、この不均衡が業界全体に影響を及ぼしている。一方で、小動物臨床医の割合は増加している。この背景には、ペットブームが影響しているものの、業務の増加に対する所得の不満も大きな要因である。この問題から、獣医師として何が必要なのか、また理想の獣医師像は何かを考える必要がある。

一般に、小動物臨床医は猫や犬などのペットの健康を守る仕事であり、産業獣医師は牛や鶏などの家畜動物の健康を守る役割を担っている。小動物臨床医の方が身近に感じられるのは、ペットの存在が日常生活に溶け込んでいるからである。メディアやSNSでのペットの可愛さの強調が、ますますその心理的要因を助長している。

では、産業獣医師は私たちにとって身近な存在ではないのだろうか。先ほど述べたように、産業獣医師は家畜動物の健康を守ることで、最終的には私たち消費者の健康を守る役割を果たしている。例えば、国産の牛肉や豚肉を選ぶ際、消費者はその安全性や美味しさを重視する。これは、産業獣医師の努力によるものである。また、卵を購入する際に海外産を避ける傾向も、海外の養鶏場における衛生環境の不安から来ている。こうした背景を理解することで、産業獣医師の仕事がペットを飼っていない人々にとっても重要であることが明らかになる。

産業獣医師を取り巻く状況は以上の通りであるが、私の理想の獣医師像は、所得よりも命を守る獣医師である。守るべき命や救える病気があるなら、助けを待っている動物たちのところへ行きたい。具体的には、農場や養鶏場での健康管理や感染症の予防に取り組むことで、助けを必要とする動物たちを救う活動を行いたい。結果として、消費者である私たちの安全や安心を守ることにもつながる。だからこそ、私は産業獣医師となり、多くの動物の健康を守りたいと考えている。

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