辞書の今後の使い方についての大学入試小論文解答例

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辞書の今後の使い方についての大学入試小論文解答例です。

辞書の改訂では用法を加えることもある。言葉が移ろい行くため、当たり前に普及している言葉の意味が、昔の用法と照らし合わせると実は誤っていたり、あるいは人々に違和感を与える言葉の用法が、昔では一般的であったりする場合がある。そのため、研究でこうした発見があった際は、辞書の改訂を行わなければならない。このように、辞書は完成品ではなく半製品であると意識し、常に辞書を見直して手を加えていく必要がある。

 

「辞書というのは、常に見直して手を加えていく必要があるのです。」とありますが、辞書を使ってきた経験を踏まえた上で、今後どのように使用するべきだと考えますか。あなたの意見を800字以内で述べなさい

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辞書の今後の使い方について

 私は今後、辞書を自分の間違いを正してくれる最も身近な参考書として使っていくべきであると考える。なぜなら、私たちは膨大な数の言葉の意味を把握しきることができないために、言葉の正しい意味を理解しないまま使っていることが非常に多いからである。

 「姑息」という言葉を例にとってみる。私は高校生になるまで、姑息は卑怯という意味であるとずっと思っていた。ところが辞書を引いてみると、一時しのぎであることと書いてあり、とても驚いた記憶がある。また、そこには「卑怯なものであるという意味は誤り」と書いてあったので、すぐに自分の解釈を改めることができた。このように、辞書には世間一般に広まっている誤用と解説も掲載されているので、参考書のように正しい意味が頭に入りやすいと考える。

 確かに、辞書よりもインターネットで検索するほうが、即座に意味を知ることができ便利だという人もいるだろう。しかし私は、インターネットはあくまで言葉の意味をその場で知るためだけの手段であるのに対し、辞書を引き意味を調べることは、私たちのその後の学習や生活に役立つものであると考える。例えば、Googleの検索窓に「せいぜい」と入力してみると、「たかだか」と現代の意味だけが即座に出てくるが、国語辞典には「力の限り、できるだけ」と本来の意味も記載されている。かつて福田康夫総理が、北京オリンピックに向けて出国する選手団に対して「せいぜい」頑張ってください、と述べて大問題になったことがあったように、言葉の解釈の違いによって誤解が生じてしまうのである。

 人と人とのトラブルは、全て言葉が原因となって生じている。全ての言葉を辞書で引くことは不可能であるが、辞書を積極的に使い言葉の正しい意味を学び続けることこそが、現代を生きていくうえで必要であると思う。そうすることで、人の心にきちんと届く言葉を自分のなかにたくさん蓄えることができると考える。(795字)

添削一部抜粋

(原文△)しかし私は、インターネットはあくまで言葉の意味をその場で知るためだけの手段であるのに対し、辞書を引き意味を調べることは、私たちのその後の学習や生活に役立つものであると考える。
(修正案)しかし、私は、インターネットはあくまで言葉の意味をその場で知るためだけの手段であるのに対し、辞書を引き意味を調べることは、私たちのその後の学習や生活に役立つものであると考える。
(修正◎)しかし、インターネットは、あくまで言葉の意味をその場で知るためだけの手段である。これに対し、辞書を引き意味を調べることは、私たちのその後の学習や生活に役立つものである。
⇒直後に、具体例(例えば、Googleの検索窓に…)と続くので、(修正◎)のように意見として言い切るといいです。

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