日本の医療体制についての大学入試小論文解答例です。
日本の医療体制について
表1より、人口当たりの病床数やMRI,CTスキャナーなどの医療機器が日本は十分に確保されていることが分かる。表2から、平均寿命は男女ともに7か国中で最も高く、乳児死亡率は最も低いことが分かる。これらのことから、日本の医療水準は他国と比べて高いと言える。
しかし、人口千人当たり看護職員数が7か国の約平均なことに対して、医師数は平均を下回っている。さらに、すでに65歳以上人口割合が高い日本は、人口千人当たりの出生率が低いことから、今後も少子高齢化が進むと考えられる。少子化が進み労働人口が減少すると、今以上に医師の数が減ると予想される。高齢者は病気の重症化のリスクが高いため医師不足は日本の深刻な問題になるだろう。したがって、日本が今後取り組むべき課題は少子化の対策であると私は考える。
少子化の原因として、女性の社会進出が進んだことが挙げられる。このことは日本の進歩であり、解決すべき課題は育休の取得や出産後の社会復帰を不安に感じる女性が多いという現状である。また、男性の育休取得率が6パーセントしかなく、出産に対する女性の負担が大きいことも少子化の原因である。
以上より、日本の医療水準は高い。また、少子高齢化対策を行っていく必要がある。出生率の高いフランスやスウェーデンを手本に、日本も働く女性の社会保障制度を充実させていくことが望まれる。
一部添削抜粋
2点改善点があるとすると、
(1点目)少子化の対策が必要で、具体策として女性の社会保障制度を充実させれば、社会復帰の不安が取り除かれるという意見だと思うのですが、社会復帰の不安が取り除かれれば、なぜ子どもが増えるのか?についての言及が欲しかったかな。
そもそも、子どもを産みたくない女性が増えているのかなあと。以下、内閣府の調査
内閣府は、男女共同参画に関する世論調査の結果を発表した。それによると、結婚しても必ずしも子どもを持つ必要はないと考える人は、2年前の前回調査に比べ6.0ポイント増の42.8%となり、1992年の調査開始以来最高となった。持つ必要があるとする人は同6.5ポイント減の52.9%だった。少子化の背景に、国民の家庭に対する意識変化があることを示した結果と言え、内閣府の担当者は「生き方の多様化が進んでいる」としている。
以上の調査結果。
(2点目)論理の飛躍の飛躍
医師不足は日本の深刻な問題になるだろう。したがって、日本が今後取り組むべき課題は少子化の対策であると私は考える。
医師不足が深刻な問題と述べているのなら、医師を増やす対策が必要では?または医師が必要のない社会にする対策など。
医師が不足→少子化対策が必要は、論理が飛躍しています。
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