イノベーションの推進についての大学入試小論文解答例です。
イノベーションの推進について
利益追求圧力を受ける企業であっても、革新活動の意義をあえて収益性以外の観点から強く訴え、周りの人々を巻き込むような努力をするべきである。その上で、通常の資源配分プロセスからの分離・隔離が必要だ。
例えば、分離については、新規事業に対して分社化を行い一定の自由度を与えること。隔離については、企業内で余剰資源を革新につなげることが難しければ、必要とするベンチャー企業など外部に放出すること。これらのように、蓄積された資源を特定の場所に留まらせるのではなく、それを必要とする革新活動につなげられるような流れを作り出し、グローバルな構想の下で、旧来の組織の境界を超えた活動を活性化させるべきである。
日本でイノベーションが進まない理由
・革新には多くの不確実性が伴い、それは時に、非論理的で無謀な逸脱と映るから。
・多様な知識結合が新たな産業で求められる中、旧来の組織のあり方が足かせとなる。
日本のイノベーションの現状・課題
・顧客価値の獲得に関する環境変化への対応の遅れ
・自前主義に陥っている研究開発投資
・企業における短期主義
・人材や資金の流動性の低さ
・グローバルネットワークからの孤立
オープンイノベーションという施策
企業内部と外部のアイディアを有機的に結合させ、価値を創造すること
①組織の外部で生み出された知識を社内の経営資源と戦略的に組み合わせること
②社内で活用されていない経営資源を社外で活用すること
①②よりイノベーションを創出することの両方を指す。
2003年にハーバード大学経営大学院の教授であったヘンリー・チェスブロウによって提唱。自前主義からの脱却を図るということ。
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