地域創生学部・地域系学部の大学入試志望理由書の例です。
地域創生学部・地域系学部の志望理由書の例
私は、石川県庁に就職し、地方創生を行いたいという目標がある。その目標実現のために貴学融合学域観光デザイン学類への編入学を志望する。
この目標への興味は、高校3年次に経験した留学と貴学類長の本「きみのまちに未来はあるか?」の影響が大きい。留学では、地域における観光産業の魅力を体感した。本からは、地域の価値を共創し、地域の持つ根っこと関連付けて地域を発展させるという考え方に感銘を受けた。一方で、石川県庁土木部でのインターンシップでは、石川県は金沢市以外の観光客が伸び悩んでいる課題も感じた。
この課題を解決するには、地域それぞれの観光価値を創出し、見出したうえで観光客や地域住民と連携した地域創生を行う必要があると考える。そのため貴学では、地域の観光資源についての考え方や手法を取得できる観光資源マネジメント論を学びたい。また、観光ビジネス実践で、課題解決を行う技術も身につく。これらの知識を統合し、経済学や地理学も組み合わせた地域の魅力を引き出す観光戦略は貴学でしか学べないことである。これらを学んだうえで将来、県庁職員として持続可能なまちづくりを実現したい。
以上より、私は貴学融合学域観光デザイン学類への編入学を強く志望する。
地域創生学部・地域系学部の志望理由書についての講評
文章は非常に明確に志望理由を伝えており、具体的な経験や学びたい内容をうまくつなげています。
地域創生学部・地域系学部の志望理由書についてのアドバイス
1.冒頭の目標設定
「地方創生を行いたい」という表現は少し抽象的です。具体的に「観光を通じて石川県の地方創生を推進したい」など、あなたの志望分野に焦点を当てた形に修正すると、印象が強まります。
(例文)「私は、観光を通じて石川県の地方創生を推進し、地域の持続可能な発展に貢献したいと考えています。」(→「地方創生を行いたい」という表現を具体化)
2.「本」の紹介部分
貴学類長の著書を引用していますが、具体的な考えや引用部分をもう少し詳しく説明すると、あなたの理解や考えが深いことをアピールできます。例えば、「地域の根っこと関連付けて地域を発展させる」という表現を、あなたがどう解釈し、それがどのように志望理由に関連するかを補足すると良いです。
(例文)「類長の著書『きみのまちに未来はあるか?』では、地域資源を活用した観光振興の重要性が論じられており、特に地域の歴史や文化に根ざしたアプローチが印象に残りました。」(→本の具体的な内容を引用し、あなたの考えとの関連性を強調)
3.インターンシップ経験の具体性
石川県庁土木部でのインターンシップ経験において「観光客が伸び悩んでいる課題を感じた」と述べていますが、もう少し具体的にどのような現場で、どのような課題を見たのかを描写すると、あなたの実体験がリアルに伝わり、説得力が増します。
(例文)「石川県庁土木部でのインターンシップでは、金沢市以外の観光地が観光客の集客に苦戦している現状を目の当たりにしました。例えば、能登地方の伝統文化や自然が観光資源として十分に活かされていないことに気づきました。」(→経験を具体的に描写し、実体験を強調)
4.学びたい内容の強調
観光資源マネジメント論や観光ビジネス実践について述べていますが、それぞれ具体的にどういった側面を学びたいのかを補足するとさらに良いです。例えば、観光資源マネジメント論では「どのように地域の持つ固有の資源を掘り起こし、それを観光資源として価値化するのか」に興味があるなど、具体的に掘り下げてみてください。
(例文)「観光資源マネジメント論では、地域資源をどのように評価し、観光客にアピールするかを学びたいです。特に、地域の固有性を強調したマーケティング戦略を理解することに興味があります。」(→学びたい内容を具体化し、自分の関心を示す)
5.結論部の強化
最後に「これらを学んだうえで将来、県庁職員として持続可能なまちづくりを実現したい」とありますが、持続可能なまちづくりに向けて、どのように観光の分野が寄与するのかを一言加えると、締めの説得力が増します。
(例文)「将来的には、貴学で得た知識と経験を基に、石川県庁職員として地域の観光振興に取り組み、持続可能なまちづくりを実現したいと考えています。」(→具体的な目標を提示し、文章を締める)
地域創生学部・地域系学部の志望理由書の全体修正案
私は、観光を通じて石川県の地方創生を推進し、地域の発展に貢献したいという目標があります。その目標実現のために、貴学融合学域観光デザイン学類への編入学を志望します。
この目標への関心は、高校3年次の留学経験と、貴学類長の著書『きみのまちに未来はあるか?』に大きな影響を受けました。留学では、地域の観光産業がもたらす経済的・文化的な価値に触れ、その可能性を実感しました。類長の著書からは、地域の持つ独自の資源を活用し、観光を通じて地域を発展させるという考え方に感銘を受けました。特に、地域の「根っこ」を活かすという理念は、地域の歴史や文化を大切にしながら観光戦略を立案する重要性を示しており、この考え方に共鳴しています。
一方、石川県庁土木部でのインターンシップでは、金沢市以外の観光地が十分な集客力を持たないという課題を実感しました。この問題を解決するためには、各地域の固有の観光資源を発掘し、それを観光客や地域住民とともに活かしながら、持続可能な観光戦略を構築する必要があると考えています。
そのため、貴学では観光資源マネジメント論を学び、地域資源の価値化と持続可能な観光資源の運用方法を深く理解したいです。また、観光ビジネス実践を通じて、現場での課題解決スキルを養いたいと考えています。これらの知識や技術を、経済学や地理学の視点と統合し、石川県の観光戦略に応用することが、私の目指す観光デザインです。
将来、これらの学びを活かし、石川県庁で観光を通じた地方創生と持続可能なまちづくりを実現したいと考えています。以上の理由から、貴学融合学域観光デザイン学類への編入学を強く志望します。
面接を想定した質問例
(1)「留学では、地域における観光産業の魅力を体感した。」たとえば、どんな魅力だったんですか?
(2)「石川県庁土木部でのインターンシップでは、石川県は金沢市以外の観光客が伸び悩んでいる課題も感じた。」とありますが、インターンシップでは、どんなことをしたんですか?そういう土木と観光というのが結びつかなくて質問してみました。
(3)「この課題を解決するには、地域それぞれの観光価値を創出し、見出したうえで観光客や地域住民と連携した地域創生を行う必要があると考える。」とありますが、今すぐ県庁に就職して解決に向かったらどうですか?そもそも、県庁でそういった仕事ができるのですか?
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