地方創生から商店街の役割についての大学入試小論文解答例です。
地方創生から商店街の役割
現在、商店街が衰退していることについて、商店街においての消費者の利益という観点と他の諸価値の2点から、私は商店街は存続し発展していくべきだと考える。
現在の学生や若い人々は商店街で買い物をすることを選ばない。その背景にはショッピングモールの存在が大きく関わっており、商店街とショッピングモールとでは、消費者の満足度という点で大きな差がある。商店街もショッピングモールも小売店が集まっているという点では共通しているが、1つ1つの店舗の規模が違う。商店街は個人経営の店舗が多いのに比べ、ショッピングモールは全国チェーンの支店のような規模の小売店が多く出店しているほか、レストランや美容院、旅行代理店などさまざまなサービス業等が出店されている。そのため多くの人がより信頼性の高い店舗があるショッピングモールで買い物をすることを選択するのだ。商店街で買い物をするという観点で何か若い人たちのニーズを捉えた取り組みをしなくてはならないと考える。
しかし商店街の他の価値を考えると、商店街の必要性が見えてくる。それは地域コミュニティにおける価値だ。商店街は昔から地域の中心に位置する場所であり、人とのふれあいやコミュニケーションの場という観点では強みといえる。さらにどの商店街でも祭りやイベントが行われており、地域の盛り上がりに大きく貢献してきている。これらのことは歴史が深く、地域に長い間根付いてきた商店街にしかできないものである。商店街の衰退がこのまま進み、万が一商店街が消えてしまうことになれば、人と人を結ぶ場が減り、商店街が中心となって行なってきたからこそ可能にしてきた地域の盛り上がりも失われてしまうと考える。
以上のことから、コミュニケーションの場であり地域の盛り上がりを促す中心的な存在である商店街は失われてはいけないものであり、買い物をする場としての価値を高め、存続しなければならないと考える。
アドバイスの一例
どうすれば商店街が存続できるのかという具体策(何か若い人たちのニーズを捉えた取り組みとありますが、その何かを具体的に)があるとよかったですね。衰退しているというのは、何か原因があるわけでしょうから。
また、地域コミュニティが重要で価値あるものとは否定しませんが、今の時代、その地域コミュニティを担う場所が商店街ではなくなったのかもしれませんね。
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